4.ヌーボ再連載載その2
Pooツール版新作
そーしーて、ついにこの時が来た!!!!
もう2年前から頭の中ではできていた話、しかしPooツールで初。

ようやく描き起した新連載。

しかも「ヌーボさんの世界」の話中、一番背景が大変な話しであった。
この話しを描く時、あまりの手間さに、やる気が無くなりはしないかと心配でもあったが、それが逆に緊張感を生んだ。
この時の話しのテーマに「決して諦めない」というものがあったので、作者が諦めては、とても描けないものだった。

そうして…この話しがが終わった頃には色々と充実感があった。
この頃にはコメントしてくれる人達も更に増えていて、自分はもう多分、すっかり元気になっていた。
第4話目の表紙

連載板漫画とは別に、アナログ漫画を描けるほどにやる気を取り戻していたが、気持ちは板漫画を完結させるほうを優先していた。
自サイトでの作品も少しずつ更新し、この「連載」絵掲示板と同時期に「シンプル」絵掲示板にも絵を投稿していたほど調子が良かった。

しかし・・・
ここで予想外にも傷口が広がる事件発生。
一寸先は闇。
自サイトでの更新も、シンプルお絵描き投稿もヤル気減。

とにかくとても辛く苦しかった。
何もかも投げ出したかった。

でも連載の続きを待っていてくれる人達がいる事を思うと、投げ出す訳にはいかなかった。

この時の漫画内容は、登場人物が主人公を励ますというものだった。
自分をキャラクターに重ね、自分自身を励まして何とか描き切った。

第6話めの表紙
遂に最後の話まで来た。
内容は2年前に考えていた構想と変わりは無いが、ページ数が多いのと、ちょうど一つ追加したいテーマが浮かんだので話数を分割した。

投稿時のコメントには〜最終発明・前編〜と添えた。

精神はローだったが、落ち込むまい、振り返るまいと自分を励ます。

「今の自分は、絵を描く生き物だ!」

そうして何とか11月頃には前編を描き切った。

次は最終話!!
最終発明の表紙
最終話を目の前にして、自分のPC環境に大幅な変化があり、その調整の為しばらく休止。
「一週間後くらいには最終話を始めたい」と宣言はしていたが…

実はまた憂鬱な事があり、テンションも激下がっていたので休養。
その間に最終話の表紙だけを先にUPし、更新が遅れる事を告げる。
ついでに最終話の内容に大幅な変更を加える為、中盤を練り直す。

この二つの変更は、本当に大きなものであった。大大大変更だった!

まず最終話のライフエナジー収集器。
実はこの案は最終話直前にゼロから考えたものである。

ここまで漫画を描いて、はや4ヶ月。
自分でもよくここまで連載を続けてきたのだと、不思議に思う。
そして、この漫画にコメントをしてくれる人達に何とか感謝の意を示したいと思った。
最初、飛空機を飛ばす原動力は、“ヌーボが試行錯誤の上、苦労して作ったエンジン”という、そのまんまの設定だった。
そこで
この空を飛ばすエンジンを自分の心に当て嵌め、コメントをしてくれた人達の気持ちを燃料にする事を思いついた。

そう決まったら、即ネームを描き直し。
ヌーボの発明を見学しに集まった村人は、ネームの段階で20人たらずだったものが、気持ちが盛り上がり、リアルタイムの描き込みで3倍くらいに増やしてしまった(TーT)

次にヌーボとマリアの空でのやり取り。
かなりのページを割いたシーンだが、実はこれも最初に考えた時はもっと言葉少なだった。
自分としては、言葉少なに雰囲気だけで読ませる漫画が好きなのだが、お絵描きBBSに来ている人達は若い人が多いと思い、そこで二人の心情がそのまんま分かりやすいように変更した。
そのまま心の内を語っている。
語り過ぎだー!
と思ったけど、概ね好評だったので、やっぱり追加して良かった、と思った。

二箇所の大幅追加のくだりを終え、最初に考えてた構想の通りに描き進み、そして…


2005年3月1日
8ヶ月ほどの期間を経て、全7話を無事最後まで描く事ができた。
描いた直後は、充実感よりも、達成感よりも、とにかく休みたい気持ちでいっぱいだった。
ネームノート

2004年7月に、辛い思いから立ち直るために描き始めた漫画。
その衝動から、逆に人を楽しい気持ちにさせたいと思い、描き始めた漫画。

毎日一枚のペースだったから、この半年間はずっとこの漫画と共にあった。
仕事に行く前に描いて投稿し
夜勤明けから帰って来ては投稿し
翌日、仕事に行く前に投稿し
翌々日も夜勤明けから帰って来ては投稿する日々であった。

メルヘンなファンタジー漫画ではあったが、その物語の底には自分が普段から強く思っている信念を盛り込んだ。
自己満足な漫画では無く、読んでくれる人達への心に何かを残す為に、本気で描いた。
読んでくれた人達の心に何かが残ったかは、分からない。
しかし分かろうとする事に執着するのは、自己満足の延長だ。
だから気にはしない事にする。

最終話を終えて、読んでくれていた人達から沢山のコメントを頂いた。
掲示板という投稿し易い環境もあったと思うけど、そのコメント数59名。
それまでにコメントしてくれた人達の人数は170名。
さすがに半年も経っているので、掲示板に通わなくなった人や、自分の漫画に見切りを付けた人もいたかもしれない。
だから人数は気にしない。

しかし

やっぱり気にならない訳が無い。
59名もの人の最終話に寄せるコメントや、自サイトでのコメントを読み、目頭は熱くなるばかりだ。
自分の生き方はこれで良かったのだと、一つ確信できる手応えがあった。



人は欲の為に生きる
戦争は無くならない
人を貶める人も無くならない

自分の存在を守るために、自分の足場を確保するために、相手を馬鹿にしたり否定したり命を奪ったり
終わらない
終わらない
終わらない


これが世の中だと
諦める事は誰にもできる

しかし世の中の有り様は変わらなくても、自分の世界を変える事はできる
自分の世界を変えれば、世界の有り様も変える事ができる

尊敬する人が欲しい
素晴らしい人が欲しい
愛してくれる人が欲しい

求めた時、それは自分がその人と成るべきだ


その自分の信念が、一つ確信できた。
応援した人達には感謝してもし足りない。
ありがとう。


2005年3月10日 琉備の浪士