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■描いた時期:2011年5月頃

問題多発のバイト先を辞職して、必死の思いで神奈川から東京に移り住み、生活と気持ちが安定した頃に描いたもの。
東京に移り住む前、移り住んだ後も仕事のトラブルの影響で、それまでの創作仲間との交流する気力も無くなり、疎遠になってしまった。
先が見えない漫画道であったが、この頃に同人誌活動をしていた山奈サチ子さんと共同で本を出す事になった。
前作から実に4年も経ってから、ようやく動き始めたアナログ漫画活動であった。

ヤンバルクイナ
沖縄本島北部、ヤンバルに棲むクイナ。
少しくらいの滑空はできるようだが、基本的には飛ばない鳥。
地元の人には昔から知られていたが、公式な記録としては1981年発見、1982年に天然記念物に指定された。
飛べないので、マングースや山猫に襲われたり、車に轢かれたりして数が大幅に減少し、国内希少野生動植物種に指定されている。

マングース
19世紀初め頃、日本人の学者がハブ・ネズミ駆除のために外国から日本に持ち込んだ十数匹のマングース(フイリマングース)を沖縄の野に放った。
しかし最大の駆除目的であるハブには目もくれず、マングースは沖縄の希少動物を襲い、自然の生態系を大いに崩した。
現在は国と沖縄が協力してマングース駆除を行い、数万頭いたマングースを数百頭にまで減らした。
しかし数が減ったので、当然捕獲率も下がる。
もともと十数匹いたのが数万頭になったほどなので、ここで手を緩めると元通りになってしまう可能性がある。
駆除をしている方々の努力はまだまだ続く・・・

■ヤンバルクイナ展望台について
沖縄本島最北端、辺戸岬、宇佐浜海岸近くの山の上にある、高さ11,5メートルの展望台。
ヤンバルクイナが木に寄り添うようなデザインをしており、木の部分が階段、ヤンバルクイナの胸部分が展望スペースとなっている

文・2014年(平成26年)7月