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■描いた時期:2014年5月頃

山奈サチ子さんのところで描いた6作目の沖縄漫画。
上京して13年間。沖縄へ帰るまで、アナログ漫画はたったの7作品しか描けなかった。
東京での最後の作品。

■タイトルについて
「魂込め(たましいごめ)」を沖縄読みにすると「まぶいぐみ」。「まぶい」とは「魂」の事。

■まぶいぐみについて
人は非常に驚いた時、唖然・呆然したりする。余韻が残っている時にはしばらく他の事が考えられなくなったりする。
あるいは数時間もぼんやりする。
重度になると、数日も体調を崩す。
沖縄ではその原因を、「魂を落としたから」とし、「魂が抜けているから、体だけが抜け殻のようになっている」とする。
治すには「魂」を体に戻せばいい、というわけだ。

霊能があるユタが、魂を落とした人と一緒に落とした場所まで行き、そこで魂を体に戻す儀式を行う。
「マブヤー マブヤー ウーティクーヨー(魂よ 魂よ (私を)追ってきて下さい)」と唱える。
そうすると、魂が体に戻り、元の健康な状態に戻る。

上記の説明はかなりシンプルに説明したもので、実際には供物や呪具などが必要だったり、地域によってはやり方も違っていたりする。

この漫画のまぶいぐみ儀式はかなり大袈裟ですが、面白おかしく描いているので、さすがにこんな動きをするおばあはいません。

文・2014年(平成26)7月